Tokyo City Univ.
Dept. of Urban Studies
Interior Planning LAB*

Tokyo City Univ. Dept. of Urban Studies Interior Planning LAB*

 研究テーマ/RESEARCH

 
  研究テーマとその分類

本ウエブサイトでは、指導教員のこれまでの所属大学である千葉大学、滋賀県立大学、東京都市大学の全ての研究室での成果を合わせて掲載しています。それらは大まかに言うと、人の行動特性から建築計画を科学する「人間空間学系の研究」と、環境心理や空間現象学からデザインを捉えなおす「デザイン科学系の研究」の2つに分類されます。下記のリストから、興味を引くものを見てみて下さい。

 

 
 

 
生活に多様さを与える窓辺のサイズ

 
 平成30年以降の「省エネ法改正」により、住宅の室内外仕上げにより高い断熱性能が求められるようになったが、発泡ウレタンなどを厚く吹き付けるので、壁の厚みが増すことになった。この性能をどんどん上げていくと、自ずと窓枠も深くなるため、いっそのこと、窓枠が一種の「心地よい居場所づくり」に寄与できないかと考えた。写真の建築作品事例では、振り分け梁(スラブの上下に振り分けて着けられた梁)の上端を、ちょうどベンチの高さになるよう設え、多様な、小さな居場所をこしらえた。本研究では、この窓枠の幅寸を決めるべく、実物大模型を作り、被験者所作実験を行った。
 
関連論文:池田綾子・高柳英明他、新たな「居場所」を形成しうる「窓辺」と所作の連関についての研究、日本建築学会関東支部研究報告集(84)、pp.573-576、2014.2(2014年2月、日本建築学会 第84回関東支部若手優秀研究報告賞受賞/AIJ 84th Kanto Branch Research and Study Award)
 

上掲写真クレジット:太田拓実写真事務所

作った窓枠幅は900、1250、1500mm。木軸下地にコンパネで枠ごしらえをした原寸大模型である。

3通りの窓枠模型を使って、大学学園祭の来場者に対し、建築体験を兼ねた被験者実験を行った。手前にいるのは調査員の学生である。

各窓辺模型の枠内で、小型ゲーム機器・お菓子・お茶セット・オセロなどを手渡し、1ないし2名がどんな生活所作をするのかを観察。503通りの所作パタンが看取され、窓枠幅ごとに特徴的な出現所作が見られた。

例えば1250mm幅では、1名より2名利用が多く、更に互いに違う時間の過ごし方をするケースが多く見られた(1500mm幅との比較)。2名の場合は集合のサイズが小さく納まり、かえってその方が心地が良いという自由回答も得られた。

 
インテリアコーディネートと関係が深い「インスタ映え」

 
 インテリアコーディネートの基礎知識として「カラースキームにおけるBMA比率」というものがあるが、これを詳しく説明すると、インテリア全体をB:ベースカラー、M:メインカラー、A:アクセントカラーに分け、{B : M : A}={75 : 25 : 5}の比率に近づければ、誰もが好ましく思うコーディネート結果になるのである。
一方、写真投稿型SNSなどでは、いわゆる「映える写真」がもてはやされているが、皆が「映えている」と認める写真(インテリア空間+手元で見せるメニューや飲み物を含めた撮影画像)及びその撮り方には、上記のカラースキームの安定比率が関係している事が分かった。またそれらに付随してツイート・リツイートされる印象や感想を分析することで、被写体空間のイメージスタイルに対する感性反応と、BMA比率を関連付けることもできる。この連関を用いることで、写真映えの効果が高いインテリアコーディネートの一般解が得られる。 

関連論文:塚田すみれ、Instagram®︎の投稿画像の分析に基づくカフェ空間デザインの支援手法に関する研究、東京都市大学都市生活学部インテリアプランニング研究室卒業研究論文、2017.3


SNS上で「リツイート・いいね」回数が多い「映え写真」と記事内容のうち、手元の商品やメニューと背景のインテリア空間の両方が映り込んだものを抽出し、ベースデータとした。

カラースキームBMA比率を抽出画像の画像解析から算出。各空間要素へのB、M、A当てはめ判定については、自動化は困難なため人の目にて行った。

得られた画像毎に、HSV(色相・彩度・明度)を軸とする彩色3次元マッピングデータに変換し、色相差・トーン傾向・彩度分布等を定量的に把握。

手元被写体が大きく映されている場合を除き、安定的なBMA比率が見られたが、色相差分・トーン傾向においては、語句による感性反応に一様に連関関係が見られた。

 
信楽焼の廃材を活用したインテリアエレメント

 
 
 信楽焼は大業も小物も、土の質感を活かした表情豊かな伝統工芸であるが、焼成過程で破損する等、廃材の活用方法に苦慮している。そこで本研究では、信楽焼の材料物性に着目し、その廃材の再利用と用途模索をすべく研究着手に至った。「たぬきの置物」等で親しまれている信楽焼は、1) 荒々しい土質、2) 耐衝撃性・耐水性に富み、3) 素材自体が赤茶けた色味を帯びている事などから、国内では水道管や水瓶などに使われてきた。近年、信楽焼の市場規模が縮小しており、伝統工芸の火を絶やすことなく、同時に廃材の利活用を進めるべく、本研究では、新たなインテリアエレメントを提案することとした。
「洗出し」仕上げとは、左官仕上の一種で、砕石や砂利などを骨材(種材)とし、モルタルにて下地に定着させる方法である。西欧では「ZEN STYLE」として現代的なデザインエレメントに取り入れる傾向がある。

関連論文:小檜山 結花、信楽焼の材料物性に着目した陶磁器の廃材利用を
促進させるインテリア・エレメントに関する研究、東京都市大学都市生活学部インテリアプランニング研究室卒業研究論文、2020.3


洗出し仕上げは、床に施す事が多く、通常骨材は「玉砂利」を用い、モルタルで骨材を定着させながら、表面を「洗出す」ことで素材の持ち味を表出させる(例:青緑玉砂利、プレコ洗出し)。

荒々しい土質、耐衝撃性・耐水性に富む点、釉薬面の多彩な表情と艶を楽しむべく、「洗出し」の手法を模索する。写真は窯元より提供を受けた骨材(廃材)。

左官作業としての旧来の「洗出し」に加え、骨材の「浮き」をどう押さえ、釉薬面の表情付けをするのかを多種のサンプルにて試行。

最も評価の高かった仕上げ方法をインテリアエレメントとしてデジタルイメージングした。モルタル部分の低艶の落ち着いた表情をベースにしつつ、採光等による信楽焼釉薬面の反射艶が心地よい。

 
生活にここちよい天井のかたち

 
 これは、「空間の大小」と「居心地のよさ」に着目したデザイン研究である。吹抜け空間など天井が高い空間は、開放感と同時に楽しい気持ちを味あわせてくれる。一方、ロフトや天井が低い空間は、窮屈だけれども、何故か落ち着く。天井の高い・低いには、それぞれの魅力があるが、それらが同時に感じられる天井のデザインはないのかという問に答えを見つけるべく、ロジッドモデルを用いて定量化と心地よさの被験者評価を行った。
また本研究は、熟練した建築デザイナーが直感的に操る「天井を絞る」「天井に段差をつける」というデザイン行為に対し、各々のゾーンの気積比を「1 : 4」に近づけると最も効果的であることも併せて明らかにした。広いリビングルームを吹抜けにしたら、ダイニングやキッチンスペースは天井高を下げ、かつ気積はリビングの1/3が適切なバランスであるという事である。

関連論文:小川智哉・武藤浩憲・高柳英明、天井高の異なる連接空間の空間認知に関する基礎的研究、日本建築学会大会学術講演梗概集E-1分冊,pp.49-50、2011.8 (PDF)

1/2スケールの模型実験ルームを構築し、被験者の感性反応を調査した。写真手前に座っているのが被験者。スケール感覚の補正のために、同じく1/2スケールの椅子や家具を配置。

理想的な「異なる高さの天井寸法」をパターナイズし「大→小」「小→大」の2方向から空間を視覚的にみせて環境心理テストを行った。

ロジッド数理モデルによって感性反応を定性化し、異なる天井高毎の「心地よさ」の極大を推定した。

天井高の差異差分ごとに見ても、最適な違いが見出された。これに大小空間の気積の比率との連関も同時に示された。

 
多機能ミーティングテーブルを自作してみよう

 
 ゼミをもっと活発にしたい想いから、研究室のテーブルを学生メンバーが設計・製作した。「ワークトップに必要なものは何か」から話し合いを始め、人と人の距離感や、シェルフ・収納とのバランスを考慮しつつ、設計を進めた。このワークトップは、固定本体テーブルと、小さな可動式六角形テーブルの2つの要素から構成されており、可動側を動かし組み合わせることでミーティングの形態を変容させられる点にある。小グループ作業や、全体ミーティング、プレゼンなど、多様なゼミ・シチュエーションに対応可能。また「人間集合の寸法」「対人間距離」の取り方に重点をおき、活発で自然に意見交換・意思疎通ができるような環境を創り出した。

関連論文:畔田麻理子・山口有次・中村良三・高柳英明・伊藤倫子・渡辺仁史、グループ集合における対人距離に関する研究(その2)、日本建築学会大会学術講演梗概集、E-1分冊、pp-1045-1046、2000.9

大小の組み合わせで出来上がる各パターンは、対面・斜交い着席者とも非言語的な意思疎通を可能にすべく、直径3mの円環領域が複数同居できるようにした。声や表情、仕草などが伝わる事は、協調作業時には不可欠である。

ワークトップを囲んで座った時、発話しやすく、無理のない対人間距離を確保すべく、着座想定着座5〜16席とし、机上作業・PC操作等も自由にできるよう個人領域600ミリ幅確保。

部屋の中心にこのワークトップを据え、多機能な使い方をサポートするのが窓下壁面凹みにフィットした書棚・物入れ。これも学生が丸鋸・インパクトを用い、施工図から集成材・MDFの切り出し、ダボ打ち、台輪作りも行った。

制作後3年が経た様子。29名の学生と教員が入れ替わりで調査研究・デザイン作業・ミーティング等同時並行で使用している。当学部は理系ではないので、学生の演習室つまり居場所がないぶん、ここがラボメンの秘密基地。

 
ダイニングを重視した「新LDK」発想

 
 動画サイトやスマートフォンの普及に伴い、家庭での「テレビ離れ」が顕著だが、同時に、家族揃ってリビングや居間でくつろぐ事も少なくなったと実感される向きも多いのではないだろうか。一方ダイニングルームは、食卓としての機能以外にも、子供の勉強机代わりになっていたり、ちょっとした家事雑事のデスクも兼ねていたりと、リビングルーム以上にフレキシブルに、かつ多用されている。本研究は、そうした「新LDK」のあり方にフォーカスし、ダイニングルーム重視型の住宅プランニングに対する居住者意識調査を行った。

関連論文:目羅真弓・高柳英明:ダイニング重視型の家族団らん空間に関する研究、東京都市大学都市生活学部卒業研究、2018.3 (PDF)


我が国の「ダイニング文化」は、戦後復興と公営住宅標準設計に始まる。その後日本住宅公団が進めた「ダイニング・キッチン」により、家庭内の団らん空間が徐々に形成され、生活水準の向上が図られた。

本研究は、昨今の都市生活の変化に併せた「ダイニング重視型」の3つのモデルプランを提示し、被験者家庭の家族構成に対応させ「家事・会話・食事・勉強・作業・休憩・用達」などの行為についての感性反応を調査した。

「会話を伴う家族の団らん」については特に、リビングルームよりもダイニング領域の伸展に伴って場所移行の傾向が見られた。またキッチンワークトップとダイニングテーブルが一体化した方が、行為の多様性が期待できるとの回答傾向が見られた。

「新LDK」発想では「会話環」を中心に据えた居場所の確保よりも、家族が互いに見える状態であればよいとされた。また家族が各自思い思いの過ごし方をしつつ、互いにノンバーバル・コミュニケーションが可能であれば、団らんの空間として最適ともされた。

 
昇降しやすい階段手摺のデザイン

 
 この研究は、腰を痛めた人が大学構内の階段を昇る際「1段目」を特に辛そうにしていた様子を観察した本研究室修士の学生が始めたものであり、手摺の始まりの位置や形状と、1段目の段端との相対的な関係を整理することで、もっと昇りやすく出来ないかという解決意識から着手に至った。人間のシルエットを読み取る画像認識型のモーションキャプチャを用い、被験者の腕・肩・腰骨・膝などの動きをデジタイズし、重心位置のぶれと挙動から、最も負担の少ない結果をきたす手摺形状を特定した。階段の蹴上げ(けあげ)寸法や、勾配の適正値などは多く研究されているが、日頃の観察を元にし、手摺の形から昇降負荷を科学した、本研究室ならではのテーマだと言える。

関連論文:酒巻大介・所洸太・木原己人・高柳英明、ビデオセンシングシステムを用いた階段昇降時の人体挙動計測とその評価 -階段の手摺形状と局所重心移動の時系列解析-その1、日本建築学会大会学術講演梗概集E-1分冊,p.625-626、2012.9


塩ビ管(VP-50)を熱処理にて曲げ加工した手摺を、金属固定金具で既存手摺に固定。被験者が昇る際の動画像をモーションキャプチャで録取し、リアルタイムでデジタイズ。

実験空間の概要。三脚上の物体がモーションキャプチャ本体。写真の手摺モデルはストレート段端延長型を取り付けてある。

建築法規上、手摺の最低設置高さが決められているが、その条法範囲内であれば多様な形状が考えられる。2段目にてデントしているものは、1〜2段目への体重移動の際に有効といえる。

6タイプの手摺モデル毎に「上半身」と「下半身」のブレを数値抽出し、この数値が小さく、かつ昇降運動のロコモーションを乱さないものが最適といえる。

 
「窓には疲労回復性能があるか?」研究

 
 近年では窓サッシの断熱・密閉性能に目覚ましい向上が見て取れるが、窓枠で切り取られた外部の風景に見とれたり、様々に色づいた陽の光などに癒やされたり- 窓には通風や採光などの他に、人間の感性に働きかける作用があると思われる。そこで本研究は、インテリア空間に対していかなる寸法の窓がそうした人間の感性モデルに強く連関しているのかを調べ、設計技術にフィードバックすることを目的としている。住空間においては、そこでの作業の質や効率の向上を目指すのではなく、むしろ「いかに効果的な休息を提供できるのか」や「いかにして蓄積されたストレスや疲労を効率よく解消させられるのか」といった逆の性能が求められるべきであり、従来の空間評価概念では扱われていない住空間本来の特性としての「休息効果」に着眼し、ごく客観的な被験者の生理状態の実験測定を基にした評価基準を策定することが必要とされる。 また近年のライフスタイルの変化に対応した良好な住環境を提供すべく、住宅の外的環境との接し方、特に窓や開口・スリット等を用いた自然光の採光方法に関し、特異な形状・仕様、形態の実験的な住宅設計事例が多く見られるようになったが、これらの特異な採光方法と住空間の性能を客観的に評価しうる基準整備が急務である。よって本研究は、住空間の「休息効果」に関わる性能を、空間の疲労回復性能と呼び、各種の生理計測手法を駆使することによってその定量化を試みる。

関連論文:酒巻大介・所洸太・木原己人・高柳英明、ビデオセンシングシステムを用いた階段昇降時の人体挙動計測とその評価 -階段の手摺形状と局所重心移動の時系列解析-その1、日本建築学会大会学術講演梗概集E-1分冊,p.625-626、2012.9


自立接合式のユニットパネルにより四方壁面と天井面を有する単純形状の実験閉空間を構築。

壁・天井面については数種類の仕上色を、床面についてはカーペット・フローリング等、材質を異とする仕上材を適用し、また閉空間の広さに応じたイス・ソファー等のしつらえを用意し、可変空間条件とする。

実験被験者数は12パタンの可変条件に対して各10名、合計120 名、被験者には直前まで別に用意した執務空間(大学内会議室などを利用)にてパソコン操作や文書作成といった定型化したパフォーマンステストを30分間行わせたのち、実験環境内に着座させ、自然にくつろいだ姿勢を取らせたまま30分間休憩させる。

その後、再度別室にてパフォーマンステストを行わせる。その間下記のA~Cに示す3種類の生理状態の計測を実施し、この要領で執務-休憩-執務の状態変化にみられる疲労蓄積・回復度合いの推移を計測・抽出する。

 
「テレナーシング」できる高齢者住宅の立地与件を知る

 
 「3世代同居が当たり前」だったのは昔の話。現代社会では「核家族化」「都市部人口の集中」などを背景に、親世帯・小世帯の別居が多くなっている。お互い健康なうちはよいが、自分の親や親夫婦が高齢になるにつれ、日常的な見守りだけでなく、ちょっとした介助・介護などが必要になる時、離れて暮らしていると心もとないうえ、子世帯にとっては会いに行く時間も手間も増える。本研究は、そうした別居の介護「テレナーシング」を無理なく継続しうる物理的な距離を、「時間と費用」の観点から理想値を見出そうというものである。
 また昨今利便性が向上したネットワーク通信型IoT機器などのスマートデバイスを介助に併用することで、この「時間と費用」をどれだけ減らせるかを、関西圏・関東圏の被験者回答から導き出し、両圏域の比較も同時に行った。(尚この研究テーマは、文部科学省科学研究基盤研究(C)(2017-2019 年度、研究代表者:高柳英明) に採択されたものである。

関連論文:Hideaki Takayanagi, Tatsuto Kihara, Yosuke Kurita, Kazuhide Kawaguchi, Hidetoshi Kawaguchi, Takaaki Furukawa, Takuhi Ono and Shougo Yamada, A Fundamental Study on Multi-agent Pedestrian Model Based on Risk Avoidance Behavior during Road Blackage and Evacuation Simulation of Regional Urban Disaster、Journal of Civil Engineering and Architecture, Volume13(#137), No.4, pp.219-237, Apl.2019,Doi:10.17265/1934-7359/2019.04.001
(Online Paper_1) (Online Paper_2)


「高齢者テレナーシング」とは、本研究で提唱している造語であり、離れて住む親や親夫婦に対する、日常的な見守りや安否確認も含んでいる。

高齢の親・親夫婦が居て、目下介助・介護をしている被験者を始め、これから介護者になるであろう一般被験者も含め、390名から「理想の訪問頻度」「理想の移動時間」「理想の移動費用」に分類しサンプル採取。

首都圏・関西圏とも、中心市街地に居住する被験者を選び、居住地を起点に理想の離隔道のりから、「ここまでなら離れて暮らせる」地理的範囲をプロット。

IoTスマートデバイス併用下での補正値を含め、時間-費用曲線としてモデル化。これを踏まえ「どこまで距離を離れても大丈夫そうか」が推定できる。

 
ハムストリングを鍛え、腰痛を防止するバスタブのデザイン

 
 住宅の浴槽や衛生陶器は、使い勝手や合理性を考え抜かれた工業製品であるが、毎日の入浴の時間を健康維持に活かせないかと考えた学生が、ハムストリング(大腿二頭筋・半腱様筋・半膜様筋)を効果的に鍛錬できるバスタブのモックアップを自ら制作し、その効果測定を「DSPワイヤレス筋電センサ」と「筋電値計測システム」を用いて検証した。
下肢筋肉量は、20代後半から加齢と共に減少するため、若年のうちからこうした鍛錬が必要と考える。また入浴時間は通常、15分程度と短いが、この短時間であっても上記筋組織を効果的に鍛えることで、腰痛や全身筋力の低下などを未然に防ぐことができる。

関連論文:小林亜衣・高柳英明:ハムストリング鍛錬と身体機能向上を促す浴槽デザインの提案、東京都市大学都市生活学部卒業研究、2018.3


当初の研究動機は、スマートエイジング住宅の浴室環境を見つめ直すであったが、身近な高齢者が腰痛に悩まされている実態から「ハムストリング鍛錬」を促進させる浴槽の形状模索が研究目的となった。

ある程度簡略化した実寸モックアップを作成すべく、入浴姿勢・ハムストリング伸展姿勢などを考慮しながら、まずは理想的な浴槽形状のデジタルデータを構築。

木軸・ダンボール・プラダンなどを用いて、浴槽モデルの実寸モックアップを作成。被験者に浴槽を使わせ、実際にハムストリング3筋の伸展姿勢をとらせる。被験者の身体には筋電センサを取り付け、筋電図信号をPCにて解析。

一定時間の入浴の後、筋電図データから一般浴槽と本研究の浴槽モデルで効果の有無あるいは強弱を検証する。一般的に平均入浴時間は15分と短いものだが、毎日の積み重ねが、いざという時の腰痛防止に繋がる。

 
「スキップフロア」形式は住空間として機能するのか

 
 連接した居室空間をゆるやかに繋ぐ、或いは分節する手法として床面段差を利用したスキップフロアという計画様式がある。これがもたらす視覚的・動線的な連続性と不連続性については、体験者の印象や空間認知特性として定量化する研究事例があるが、対人距離や対話などによるコミュニケーション度合いをリサーチし、その有用性の検証に至っている事例はない。そこで本研究は、段差のある居室即ちスキップフロアのある連接空間を対象とし、被験者の対人位置・距離とバーバル(対話型)およびノンバーバル(非対話型)コミュニケーション伝達度合いについて、段差パターンごとの実測値をもとにその有用性を検証することを目的とする。
 

関連論文:前田英倫子・菅原将太・柴原寛子・高柳英明、段差のある居室内でのバーバル/ノンバーバルコミュニケーションに関する研究-、日本建築学会大会学術講演梗概集E-1、pp.631-633、2015.9


写真は被験者実験を行うための、段差のある連接空間フロアI・II(段差高hはそれぞれ450・900[mm])である。生活の場を想起しやすいよう、床上にパンチカーペットを敷設、靴を脱いだ状態で被験者実験を行った。

二人一組の被験者に対し、相手との「会話を交えた・交えない」コミュニケーション伝達度調査を行った。実験内容としては、1)両者の独立着座、2)片方が着座・片方が自由姿勢、3)左記の逆、の3パターンについて、それぞれ2種類のフロア段差をつけて試行。

二人一組の30組の被験ペアのデータを平面プロット。各ドット寸法は簡単に言うと「コミュニケーションの伝達度」である。段差が大きい場合は特に、会話を伴わない「ノンバーバル・コミュニケーション」時に、互いの表情やジェスチャーが伝わりにくくなる点で強い傾向が見られた。

段差高が大きいケースでは、段差部から離隔した位置の方が評価が高い傾向にあった。また段差高が小さいケースでは、段差部付近の位置に高評価プロットが集中していた。画像はこの結果を3軸プロットしたものである。

 
デザイン科学セミナー「メディアミクス2.0」

 
 SNS、ネット通販、電子広告、AR ゲーム、BIM による空間デザイン、テキストマイニング etc...、現代の都市生活は、多種多様な情報通信・ 解析技術・ビッグデータ活用技術よって質の高いサービスを享受するに至り、またこれらの個々の技術水準は飛躍的に進化し続けている。しかし一方で、個別に発展を遂げるこれらの技術を「複合させ」「相乗させ」「創発させる」新たな知恵と工夫に窮しているとも言える。そこで本セミナーでは、建築、インテリアデザイン、空間情報学、電子広告サービス、情報コンサルティング、解析技術の各分野の専門家を招聘し、新たな都市生活の「価値」と「質」を創造するモデルスキーム「メディアミクスと空間デザインのみらい像」について議論を交わした。

主催:都市生活学部インテリアプランニング研究室/開催日時:2017/2/17(Fri.)14:00-18:00/会場:東京都市大学 等々力キャンパス2号館4F 242教室/〒158-8586東京都世田谷区等々力8-9-18

当日テーマ:「テクノロジーミックスが生み出す新たな表現開発の可能性」「2030 年代の都市生活とは? 」「どこまで追いかけられる?インターネット広告の今」「建築と戦略コンサルティングと AIはつながるか?」

昨今は「共感」「多様性」に加え「実感主義」の時代であり、そうした時代のうねりの中での各専門立場から、メディアミクス2.0時代の商業空間・サービス施設へのアイデアや示唆が多数示された。

当日テーマ関連資料

当日会場の様子

 
街路樹の植え方から「風の道」をデザインする

 
  昨今の地球温暖化対策や環境負荷軽減に加え、東日本大震災をはじめとする天災発生下での異常時・非常時における省エネルギー消費を目指した技術的取り組みが各分野から行われている。省エネルギー社会の実現に対して、夏季の日中における電力消費量の低減が須要的かつ効果的な課題であり、市民の都市生活レベルでは困難な巨視的かつ面的な対策において地理的特性・自然資本を利活用した環境共生型の都市・建築計画が求められている。
本研究では、滋賀県大津市都心地域を対象とした風環境シミュレーションを通じ、夏季の利風効果を有する「風の道」創造に向けた街路樹の植樹デザインにおける風環境の検証を行うことを目的とする。
 

関連論文:高柳英明・木原己人・栗田陽介、滋賀県大津市における地表面温度を 低減する「風の道」創造に向けた樹木-風環境シミュレーションと緑化 計画・植樹方法の検討、日本建築学会技術報告集/AIJ Journal of Technology and Design、第20巻44号、pp.251-257、2014.2


滋賀県大津市駅前通りの約1300m圏内は、琵琶湖湖岸への緩斜面地形と、湖陸風と呼ばれる特異な微弱風・季節風を有していることから、自然の利を活かした「風の道」確保に適している。

当該地域の風況データと都市模型を用いた風洞実験から、シミュレーションの初期与件を得る。なおこの模型は、正確な高低差を再現したコンタおよび縮尺建物群より構成されている(縮尺 1/800、実寸で直径 1.6m)。写真は風洞実験に用いたチャンバー。

実地調査によるパラメータから、対象街区に植樹されている A)イチョウ、B)クスノキの2つの樹種について、植物樹木モデリングプラットフォームにより、3次元データ化と風圧に対する拮抗属性・透過属性等の付与を行った。

植樹配置を変化させ、中通りから筋道側への通過風の強度を流体シミュレーションにより可視化解析した。筋道左右の植樹配置により、最も効果が現れた試行サンプルについて、更に街路樹の固有値である「樹高」「樹冠(林冠とも言う)」を変化させ、通風効率の数値評価ができた。

 
人の流れから空間デザインをする

 
 住宅や小さな建築空間とは違って、都市のオープンスペースや商業施設などでの人の動きには、ある種の「流れのすじ」や「動作の典型」が見られる。ひと個々人は頭脳を持っていて、自律した動きをするものであるが、集団化することにより、上記のようなマクロな「群集挙動」をみせるのである。例えば、駅での通勤群集の流れが最も連想しやすい典型といえる。通勤群集は、隣り合った人は他人同士でも、皆が同じ改札を目指して一斉に移動すれば、無意識に列をなしたり、他人とぶつからないよう回避の行動をとるが、これを「磁力を帯びた粒子」の挙動として単純化・理想化することで、BIMやCADなどのデジタル環境上で扱うことのできる「群集シミュレーションモデル」になる。
 本研究室では、こうした人間行動のモデルを作り、仮想的に群集の流れを作り出し、シミュレーションを通じた空間デザイン手法を主軸に研究を進めています。

関連論文:高柳英明・木村謙・渡辺仁史、パーティクルオブジェクトを用いた3次元群集流動簡易シミュレータの構築、日本建築学会第20回情報システム利用技術シンポジウム論文集[論文]/Proceedings of the Symposium on Computer Technology of Information,Systems and Applications(1997)、pp.94-97、1997.12


トボトボ歩きの人も、元気いっぱいの人もいる。しかし一旦は画一的な挙動に「理想化」する。これが群集挙動のモデル作りの出発点となる

理想化しながらも、「くし状交差」「小集団化」「左に避ける」など、群集ならではの特殊な癖を行動モデルに与える

モデルを作る際は、実際の人の動きを動画像で読み取り、挙動の詳細から数学モデルを作っていく

モデル化した人の動きをCADやBIM上の動点としてオブジェクト化。歩行速度によって色を変えたり工夫することで、流れの状態がビジュアルにも捉えられる。

 
人間行動の癖をシミュレーションモデルにする

 
 普段、人混みの中を歩いている事を想像してみよう。
自分ではあまり意識せずとも、壁・障害物・周りの人にぶつからないように歩いてはいないだろうか。あるいは、前の人と「着かず離れず」、一定距離を保って歩いてはいないだろうか。こうした人の無意識の歩行行動を「追従・追跡行動」と呼ぶのだが、この挙動の癖も、数学の「速度ポテンシャルモデル」で記述が可能である。テクニカルには、タンジェントハイパーブリック曲面などで近似するのだが、簡単に説明すると、図のような2段階の窪みを持った「引力場」を各動点モデルに付与することで、後ろに着く他の動点歩行者を「2段階に」引っ張り、追跡・追従行動をきたすしくみである。
2段階になるのは、実際の人間の動きでも、前の人を追いかける「追跡行動」と、一定距離を保とうとする「追従行動」の、2つの相転移が見られるからであり、こうした群れとしての癖を一つづつ増やしていく事で、より実態に近いシミュレーションモデルが構築できるのである。ただし、あまり条件を増やすと演算負荷が増すので、合理的でない場合は適度な癖の数にとどめておくのが良いと思います。

 

関連論文:高柳英明・長山淳一・渡辺仁史、歩行者の最適速度保持行動を考慮した歩行行動モデル-追従相転移現象に基づく解析数理-、日本建築学会計画系論文集/AIJ Journal of Architecture and Planning No606、pp.63-70、2006.8、DOI: https://doi.org/10.3130/aija.71.63_2  (AIJ Online Paper)


離散系分子動力学を応用した行動モデルでは、速度ポテンシャルをきたす引力場を複数用い、移動個体位置の数値積分に用いる。

群集流れの近接前後の歩行者間で起きる「追跡-追従」の相転移を概念図で示したもの。高速道路を走る自動車のOVモデル(Optimum Verocity Model)と原理は似ている。

人間の行動要因と、それを数学的に表現する方法を対応づけておくと、どんな空間の再現をしたいのかによって、それらを使い分けてモデルに組み込む際に分かりやすい。

行動の癖は他にもあって、例えばこの図のように、対向流動時(左)と、同方向流動時(右)では、歩行者の回避領域も形が違ってくる。

 
賑わいをマネジメントする店舗プランニング

 
 買い物客で賑わうデパートや百貨店、色々な商品があるだけでも楽しいのに、賑わいとの相乗効果で更にショッピングが充実したものになるであろう。しかし、過度な混雑によって「人混みストレス」になったり、混雑の人垣が買い物行動の妨げになっては本末転倒。そこで顧客流動シミュレーションを使って、それらの問題を低減する「売り場プランニング」を行ってみた。図はアパレル・レジャー雑貨を扱う百貨店の1フロアであり、通路とテナント部分に分けて空間データ化してある。丸い粒状動点が各顧客であり、歩行速度によって青・紫・赤・黒の色分けをするようモデリングした。正面入り口から入館する顧客流動が回遊しながら、ショッピングのために停滞・滞留を来すよう、シーン構築がされているが、最も流れの交差と個体衝突が起きやすいのは十字通路部分であり、鳥瞰的に捉えればその様態が一目瞭然である。しかし、歩行者の目線からでは、縦横それぞれの通路後方からは、十字付近での混み具合が違って見えるため、売り場誘導員も適切な誘導ができない可能性も出てくる。
こうした問題を是正するよう、事前にいくつかの売り場プランを仮定し、シミュレーションにかけ、流れ具合の良し悪しを判断する。また流れの効率だけでなく、ショッピングが十分楽しめるべく、適度な停滞も生じさせるよう、プランを工夫する。

 

関連論文:小島尚人・後藤信・高柳英明・服部岑生、大規模小売店舗におけるマクロ流動制御手法に関する研究その1-利用客行動調査とモデル構築について, 日本建築学会大会学術講演梗概集E-1、pp.491-492、2006.9


商業空間の顧客流動シミュレーションを試行する際は、全館のフロアプランと主要な顧客動線を把握しておく。また正月初売り・バーゲンセール時など、非日常的な動線計画を評価したいならば、その図を用意する。

物理演算処理が可能なCADやBIM上で、空間データと顧客流動のシミュレーションシーンの構築をする。ここでは壁・柱・障害物等の空間要素データと、人間の歩行特性を挙動ルールとして追記した分子動力学動点モデルを同一プラットフォームに展開した。

流れ効率重視型や、滞留・停滞生成型など、フロア全体の区割りによって顧客流動の様相は変化する。

なかでも、流れを阻害しない停滞は、商品とのコンタクトタイムが長くなるので、売り上げが期待できる。その効果の程を知るには、平均的な滞留時間[min.]や滞留人数[人/m2]としてシミュレーションログから抽出し、エキスパートジャッジする。

 
大規模駅をラッチレスゲート化する

 
 交通機関等で日常的に用いられるようになったタッチ式ICカード、技術的にはノンタッチ式にも可能であるが、その利点を駅の「ラッチレス」つまり改札機器が不要な検札方式に変え、駅構内の混雑緩和にどれだけなるのかをビジュアルかつ数理的に評価した。ここで用いるのは、歩行者どうしが回避行動をとる瞬間に、歩速の変化・歩行奇跡のぶれ・姿勢の乱れがどう起きているかを現示する「Traj-Scalar model」と呼ばれる可視化モデルである。駅舎や公共空間の建替え・改修工事では、そのために建物機能をストップさせるわけにはいかないので、あらかじめどんな流れの状態になるのかを、計画段階において事前に評価し、デザインへのフィードバックを図る必要がある。シミュレーションとはそのためのデザイン科学なのである。
 


 
関連論文:Hideaki Takayanagi, Shogo Yamada, Shota Sugahara, So Koumei, Hiroko Shibahara(2016) A Study on the Evaluation Method for Local Congestion in Pedestrian Spaces Using the Traj-Scalar Model, Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Vol.15, No.3, pp397-402, 2016.10
(JAABE Online Paper)

図はラッチレスゲート(またはタッチレスゲート)の試作機器。ノンタッチICカードか乗車券を持参している旅客を検知・検札するしくみが、ゲート柱や架構部分に内臓されている。

この研究のシミュレーションモデルでは、駅構内を移動する旅客歩行者の歩行領域(パーソナルスペースのようなもの)の相互干渉が起きた際に、その発生様態を可視化するTraj-Scalarバーを歩行面上にプロットするようになっている。

Traj-Scalarバーの現示様相により、歩行者同士の交差・回避事象の種類が特定できる。歩行のロコモーションのリズムが狂ったり、無理な回避や歩行ストレスがある局所に、それに応じたバー現示がなされる。

実空間での実際の旅客流れをCAD上に再現し、同点にTraj-Scalarバー現示を適用すると、ラッチ前にて幾つかの流れの交差と、停滞が生じているのがわかる(ピンク現示部分)。こうした局所混雑をなるべく減らすよう、ゲートのIN/OUT位置と相対的な配置計画を考えていく。

 
市庁舎共用空間のデザイン・シミュレーション

 
 本研究は、近年整備が進められている市庁舎施設の市民公開空 間を対象として、執務空間との時間差併用とその室内計画につい て、併用可能面積と活動の表出度合いを利用者行動シミュレーションの試行によって評価した。評価のポイントは、1)利用者の多 少に関わらず終日賑わいの表出がある空間かどうか、2)執務空間 との時間差併用によってどれだけの席数・面積が併用可能である かを指標として用いた。またシミュレーション試行にあたっては、 サービス複合利用型行動モデルを構築し、市民・来訪者の行動パ タンの構築を行った。この結果の可視化とデータログから、市民 公開空間の各ゾーン毎の利用者人数、余剰席数、賑わい表出長を 時系列において再現し、時間軸を持った空間の高効率利用の手法 を見出すに至った。


 
関連論文:高柳英明、市庁舎施設の市民公開空間を対象とした執務空間との時間差併用と賑わい表出の室内計画に関する研究、日本インテリア学会論文報告集、第28号、pp.57-62、2018年3月 (PDF)

自治体庁舎の執務室面積は、市民人口から所用面積が一義的に決められるが、将来的な人口増減にあわせて拡張・縮小ができるよう、市民公開エリアと併用できる施設運用が求められる。この事例では1階部分の1000m2が該当。

市民公開エリアでの機能複合を検討すべく、コンベンション・カフェ機能・会議室・物販・ギャラリー・ワークショップ機能などを予め設定し、被験者160名に対しそれぞれの利活用パタンについて調査した。

得られたデータから、周辺住民・遠隔地からの来訪者など、プロフィール毎の利活用パタン(市民公開エリアの利用時間・のべ滞在時間・利用回数/w,d等)にまとめ、シミュレーション与件とした。

9種類の空間機能要素を2つの平面典型に配置し、開館時間帯の利用様態を人間行動シミュレーションによって利用人数推移をログ抽出した。また、市民の利用度合いの低い時間帯に執務室機能を併用すると仮定すると、それぞれの平面典型で併用可能な面積が算出された。

 
人の流れの「バブル化現象」を可視化する

 
 水の流れと違い、人の流れは、動点が流体をなしている点で複雑であり、動画で動きを追ってもよく分からないし、ましてや写真に撮って瞬間を捉えたとしても、現象を正しく理解しずらい。しかし、高いところから人の流れをぼんやり眺めていると、知らない人同士が、数名で塊りをなして群集交差しているのが「なんとなく」わかる。これは何故か。
この現象は、既往研究で「群集流れのくし型交差」と定義されているが、なぜ「くし型」を呈するのか、発現のメカニズムが分かっていなかった。そこで本研究は、距離の近しい歩行者同士の「歩行領域」を、距離に応じて接合しあう半流体のメタシェイプで可視化することで、人の流れに見られる、非定常な「バブル化現象」の発現を捉え、歩行者空間のサービス水準の見直しに寄与できると考えた。
 
 
 


 
関連論文:高柳英明・長山淳一・渡辺仁史、歩行者の最適速度保持行動を考慮した歩行行動モデル-追従相転移現象に基づく解析数理-、日本建築学会計画系論文集/AIJ Journal of Architecture and Planning No606、pp.63-70、2006.8、DOI: https://doi.org/10.3130/aija.66.185_5
(AIJ Online Paper)

群集交差の様子を定点観測し、そこから歩行者の時系列動点データを抽出。CAD上でメタシェイプを動点に適用し、個体間距離d=0.97[m]を閾値として、接合・分断の様子を可視化。

つまり隣り合う数名の歩行集団で、近しい者同士で形成する「集団の歩行領域」である。対向流動の場合は、図のように左側通行の自然な流れが形成される。

交差・横断流動の場合は、図のような「バブル化」が見られる。大群集の中を、ピンクの小集団が「切り裂いて」横断する様子が可視化によって確かめられた。この時の群集密度は1.21[人/m2]であり、やや混雑した状態であるが、バブル化することでストレスを感じず人混みをかき分けられるということである。

幅広の対向流動の場合、幾つかのバブルが連鎖することで「流れのすじ」が形成され、結果、互いに組み合わさった「くし形」を成していくことが分かった。この時もバブル内の群集密度は1.2[人/m2]以上であるも、集団化が歩行負荷の低減に与していることが分かった。

 
人の流れを「時間チューブ」で把握する

 
 人の流れの「バブル化現象」の可視化では、小集団の発現メカニズムが理解できたが、どれ程の歩行負荷が低減されるのかの定量化には至っていなかった。そこで本研究は、各移動個体の歩行領域図形を、時間積分した{x,y,t}座標系における柱状の「時間チューブ」を用いて、その重なり積分値V[m2・t]によって特性抽出と把握を行った。図中に、青・赤・白の束が見えるが、これらは3種類の群集流動の交差状態を時間チューブの重なり具合から時間軸方向に「積分」把握するのに適している。一方、これらのチューブの相貫体(複数の立体が重なりあう部分)のみを抽出し、その積分値と形状を解析することで、交差パターンごとに歩行負荷の定量値と様態がわかる。
 
 
 


 
関連論文:佐野友紀・高柳英明・渡辺仁史、空間-時間系モデルを用いた歩行者空間の混雑評価、日本建築学会計画系論文集/AIJ Journal of Architecture and Planning、No.555、pp191-197、2002.5、DOI: https://doi.org/10.3130/aija.67.191_2  (AIJ Online Paper)

図は「時間チューブ」の構築原理を示したものである。歩行平面である{x,y}座標系上に移動個体iがいるとすると、iの歩行領域(r=0.455[m]の正円)を、縦軸t向きに積分していく。

これを観測領域内を通過するすべての歩行者に適用すると、図のようなチューブ束の様子が可視化される。次に相貫するチューブを特定し、立体ブール演算にて該当部分の取り出しと求積を行う。

交差の種類に応じて、相貫部分の形状と発現デュレーションが異なるのがわかる。直交交差より、鋭角交差のほうが長く発現しているのも把握できる。

相貫箇所の発現傾向や場所を特定することで、いままで捉えにくかった群集流れの局所的な歩行負荷がどのあたりで発現しているのかが理解でき、歩行空間デザインにフィードバックする知識ベースになる。

 
オムニスコープ法で360度パーソナルスペースを割り出す

 
 本研究は、大規模駅等のラチ外コンコース等で見られる混雑群衆の看取を通じ、全天球動画像解析により得られた歩行者の全周に渡る異型回避領域の算出法を構築し、既報2)にて研究余地としていた関東圏・関西圏での追証データを元に、歩行者の流動性状別と属性別に、各異型回避領域の抽出と、両圏域での地域間差異の明示に至った。具体的には、全天球撮影対応型カメラを用い、群衆内を歩行移動する観測者の頭部位置より撮影した撮影動画像から、他歩行者間と最接近つまり回避する相対極座標を画像解析により抽出し、移動個体を原点とした全周回避領域を算出した。主要な結果としては、A)対向流同時では左偏りの「い」型を呈し、B)直交交流動時では前方偏りの「い」型を、C)同方向流動では総じて「逆八の字」を呈すること等が明らかになった。また、D)調査対象地別・性別組み合わせパタン別では、それぞれ特徴的な異型楕円を呈し、特異な拡張・収縮が見られた。 


 
高柳英明・木原巳人、歩行者の全周異型回避領域の算出とその地域間差異に関する研究、日本インテリア学会論文報告集、第29号、pp.53-60、2019年3月 (PDF1) (PDF2)

全天球撮影対応型カメラを用い、観測者の頭部位置に据えたまま混雑空間を自由歩行させ、近接する他歩行者との回避様態を動画撮影し、最も近接した際の相対位置・相対速度を動画像中より同定・抽出した。

この撮影と位置同定の原理を概念図で示す。全天カメラ動画像は、観測者の360度、全周の様子を一度に撮影するが、極座標空間を視野レンジのuv空間に歪ませて出力する。よってこの補正のための「ものさし」を作り、接近回避位置を求めた。

観測者に対して、対向・交差する歩行者が、どの位置で、どれ程の相対速度で回避したのかを極座標グラフに表した。図の直交交差では、現示分布が「ひらがなの『い』」の様に呈した。

関西圏・関東圏での比較も行ってみた。エスカレータの右空け・左空けが、東京と大阪で違っている現象から連想されるように、歩行時のパーソナルスペースにも違いが見られた。

 
スマホ動画から混雑の特徴を特定する

 
 群集流動の情報は、大規模商業施設をはじめ、エリアマネジメント等の管理運営時に、混雑緩和や賑わいの創出といった観点から、重要なデータ基盤であるとみなされてきている。人の流れのカウントは、これまでは目視による断面交通量調査などによるOD(Origin-Destination)分析が一般的に行われてきているが、これには多くの手間暇がかかるため、本研究では、連続間欠露光により撮影した画像を用い、そのデジタル画像解析・合成処理を経て、調査対象空間の流動状態を簡易に評価する手法を構築した。
この連続間欠記録式歩行群衆流画像によって、 一枚の画像から直感的に流動の状態を把握することが可能であり、短時間のうちに解析データ抽出に至る。また、対象空間の人の流れを、その場で撮影・解析データの作成を行い簡易評価することも可能になった。


 Hideaki Takayanagi, Shougo Yamada, Hiroko Shibahara(2015) A Study on Understanding Pedestrian Flow Using Intermittent Recording Images(PIRI), Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Vol.14, No.3, pp557-560, 2015.10, DOI: https://doi.org/10.3130/jaabe.14.557
  (JAABE Online Paper)

群集流動がおきている空間を、高い位置から見下ろし、間隔Δt[sec]にて間欠シャッター撮影する。データ形式は一般的なデジタルカメラで出力可能なJPEG形式。Δtと撮影枚数はケース毎に調整が必要である。

元データとなる連続写真の撮影は三脚を使い固定したスチールカメラ等が望ましいが、本手法では座標の位置合わせを処理フローに入れており、手ぶれ程度の位置ずれについては補正処理が行われるため手持ち撮影も可能となっている。

複数の群衆流撮影画像を時系列にピクセル画素演算し、歩行者の移動に伴う画像収差を抽出、その残像差分をピクセル値として返す方法で、単一画像あるいは動画では捉えにくい群衆の流れを、一枚の合成画像として可視化した。

合成画像と、それを元にした動点群による流れの現示。これを元に「流れのチューブ」をあてはめ、性状の特定に用いる。

 
都市レベルの避難行動をシミュレーションする

 
 東日本大震災を機に、国の防災基本計画について見直しが進められている。それに伴い、地方自治体の「地域防災計画」の再検討も急務とされているが、実効的な役割を果たすべき地域防災計画、特に広域避難計画に関して、人手不足・予算不足等を要因として、十分な検討が重ねられず、一時避難所の収容力不足や、避難場所への誘導周知の不徹底などよる、いわゆる「避難難民」の発生、帰宅困難者対策など、多くの課題と改善余地がある。
そこで本研究は、滋賀県大津市の木密・中心市街地を対象とし、既存の同市地域防災計画や、国土地理院により頒布・提供されている統合型 GIS データを活用し、マルチエージェント型の群集行動モデルを動かす都市行動シミュレーションプラットフォームにて、地震等の災害発生時を想定した、広域避難シミュレーションを試行し、避難行動の様態を評価した。地域には「一間道路」「ブロック塀倒壊危険道路」などが散見されるため、街区によっては避難ルート確保が難しいケースも見られたため、「逃げ遅れ」をきたさぬような対策立案に、本システムが寄与できることが分かった。


 
Hideaki Takayanagi, Tatsuto Kihara, Yosuke Kurita, Kazuhide Kawaguchi, Hidetoshi Kawaguchi, Takaaki Furukawa, Takuhi Ono and Shougo Yamada, A Fundamental Study on Multi-agent Pedestrian Model Based on Risk Avoidance Behavior during Road Blackage and Evacuation Simulation of Regional Urban Disaster、Journal of Civil Engineering and Architecture, Volume13(#137), No.4, pp.219-237, Apl.2019  (Online Paper)

地域防災計画とは、国が定める防災基本計画に即し、自治体独自の実地的な検討がなされるが、人口の増減や昼夜間人口の変動などから、決定的な対策が見いだせない事が多い。

「地域避難場所の指定が不明確」「避難所収容数と周辺街区居住者数の乖離」「避難時に閉塞が懸念される幅員 4.0m 以下の道路が多く存在する」「対象地域内に避難困難区域が存在する」など、地域事情も特殊である。

本研究のジオデータおよび不安心理を考慮したマルチエージェント型避難行動モデルでは、全エージェントの逐次個体位置 ・避難完了人数をテキストログとして抽出できるよう、Simtread2にてモデルフローを構築。

被害想定については、滋賀県大津市地域防災計画における被害想定で想定されている琵琶湖西岸断層帯による地震(3パターン)を利用した。

 
スキー場利用者の動きを計測する

 
 大規模集客施設の運営において、収益に直結する顧客ニーズや施設利用動向、回遊特性等は、常に留意すべきマーケティングデータである。特にスキー場等集客能力にシーズン性のある施設においては、スノーボードの急激な普及も加味されて、索道機器の種別、ゲレンデタイプに対し、毎年違ったニーズ変動が見られるようである。来場者ニーズの把握を、効果的かつ直接的に検証する方法としては、1)口頭・筆記式アンケート調査、2)追跡・カウントによる行動調査等が有効であるが、前者は調査員の人的負担が大きく、後者はスキーヤー、スノーボーダーの追尾が困難を極めることから、スキー場においては、どちらも有意義な調査方法とはいえない。
そこで本研究では、スキー場において、発信器・受信機 無線通信システム(本稿以下無線タグシステムとする)を用いて、来場者の行動履歴調査を行い、無線タグの感知精度実験を行うと共に、来場者の索道機器選択率の時間的推移ならびに場内行動特性を把握した。


関連論文:高柳英明・馬場義徳・木村謙・中村良三・渡辺仁史、無線タグシステムによるスキー場来場者の利用特性に関する研究、日本建築学会大会学術講演梗概集、E-1分冊、pp-287-288、2001.9

物流管理で用いられるRFID無線タグを被験者に配布。電波不達の万一に備え2個セットにする。

索道機器であるゴンドラ・リフト乗り場付近に無線タグリーダーを設置。アンテナ付近を通過する被験者を同定する。

スキーヤー・スノーボーダーに分け、利用傾向を抽出。またそれぞれ上級者・中初級者毎に見ることもできる。

終日の各被験者の索道利用パタンを点現示、リピート回数や乗り継ぎ傾向も含めて把握が可能であり、索道運行のマネジメントに応用。

 
教員の業績一覧

 

著書
川口和英・高柳英明他(共著);都市イノベーション:都市生活学の視点、朝倉書店、2019年11月、126-137頁、978-4254500325
高柳英明、添田貴之;デザイナーと投資家のための賃貸集合住宅の企画[術]、彰国社、2018年10月、978-4-395-32117-9
高柳英明、飯田有登(編著);店舗の企画・設計とデザイン、オーム社、2017年12月、978-4-274-22165-1
高柳英明、添田貴之(共著);デザイナーのための住宅設備設計「術」、彰国社、2016年9月、4395320678
高柳英明、鈴木雅之、西田司(編著);事例で読む建築計画、彰国社、2015年2月、439532035X
小野田泰明、渡辺朗子、伊藤俊介、高柳英明他(共著);建築のサプリメント、彰国社、2014年4月、4395320139
香川雄一・林宰司・伴修平・高柳英明他(共著);環境フィールドワーク心得帖[新版]、サンライズ出版、2015年4月、488325562X
渡辺仁史・林田和人・川口和英・高柳英明他(共著);スマートライフ、パレード出版、2011年9月、4434160230
水原渉・長谷川博・高田豊文・高柳英明他(共著);環境フィールドワーク心得帖(下)、サンライズ出版、2009年11月、ASIN: B00MTUHZQG
渡辺仁史・佐野友紀・高柳英明・林田和人他(編著);行動をデザインする、彰国社、2009年8月、4395008798
鈴木雅之・高柳英明(編著);建築設計テキスト 集合住宅、彰国社、2008年6月、23-66頁、4395211321
積田洋・山家京子・高柳英明・横山ゆりか他(共著);空間デザイン事典、井上書院、2006年7月、9784753000326
積田洋・大佛俊泰・金子友美・高柳英明他(共著);建築・都市計画のための空間学事典、井上書院、2005年4月、9784753000982
大野隆造・橋本都子・高柳英明・西出和彦他(共著);空間要素 世界の建築・都市デザイン、井上書院、2003年7月、9784753017393
渡辺仁史・林田和人・高柳英明他(共著);建築設計資料集成[人間編] 、丸善出版、2002年10月、4621071467
積田洋・佐野友紀・高柳英明他(共著);建築・都市計画のための空間計画学、井上書院、2000年11月、4753017362
渡辺仁史・林田和人・長澤夏子・高柳英明他(共著);建築デザインのためのデジタルエスキス05、彰国社、2000年10月、4395200559

 
 

査読論文
久米村秀明・高柳英明・杉本志織;睡眠前の照度低下時間の長短が睡眠深浅に与える影響に関する研究、日本インテリア学会論文報告集、第30号、pp.97-102、2020年3月
古川尚亮・高柳英明・山田昇吾・木原己人;近傍視野の情報取得と歩行者挙動の連関、日本インテリア学会論文報告集、第30号、pp.83-88、2020年3月
木原己人・高柳英明;天井高の異なる連接空間の空間認知に関する基礎的研究、日本インテリア学会論文報告集、第30号、pp.77-82、2020年3月
末繁雄一・高柳英明・鳥海菜月・山波向日葵、商業市街地における乳児連れ来街者の回遊行動と授乳行為との関係 -子育て世代の活発な回遊を促す環境要因に関する研究-、都市計画論文集、Vol.54(2019)、No.3、pp.1161-1168、2019.10
Hideaki Takayanagi, Tatsuto Kihara, Yosuke Kurita, Kazuhide Kawaguchi, Hidetoshi Kawaguchi, Takaaki Furukawa, Takuhi Ono and Shougo Yamada, A Fundamental Study on Multi-agent Pedestrian Model Based on Risk Avoidance Behavior during Road Blackage and Evacuation Simulation of Regional Urban Disaster、Journal of Civil Engineering and Architecture, Volume13(#137), No.4, pp.219-237, Apl.2019、Doi:10.17265/1934-7359/2019.04.001
高柳英明・木原巳人、歩行者の全周異型回避領域の算出とその地域間差異に関する研究、日本インテリア学会論文報告集、第29号、pp.53-60、2019年3月
Hideaki Takayanagi, Chieko Kawakatsu, Tatsuto Kihara, Kazuhide Kawaguchi, Hidetoshi Kawaguchi, Takaaki Furukawa and Yuka Kimura, Basic Study on Elderly Tele-nursing Model for Emote Nursing by Smart Device、Journal of Civil Engineering and Architecture, Volume12, No.8(#129), pp.605-614, Aug.2018
高柳英明、全天球動画像解析による歩行者の全周異型回避領域の算出に関する研究、日本インテリア学会論文報告集、第28号、pp.71-76、2018年3月
高柳英明、市庁舎施設の市民公開空間を対象とした執務空間との時間差併用と賑わい表出の室内計画に関する研究、日本インテリア学会論文報告集、第28号、pp.57-62、2018年3月
高柳英明・山田昇吾・柴原寛子・菅原将太、Traj-Scalar法による歩行空間の局所混雑の可視化に関する研究、日本建築学会技術報告集、第22巻52号、pp.1067-1071、2016.10
Hideaki Takayanagi, Shogo Yamada, Hiroko Shibahara and Hideaki Takayanagi、A Study on Evaluation Method for Local Congestion in Pedestrian Space by Using of Traj-Scalar Model、AIJ Journal of Technology and Design、Vol.22、No.52、pp.1067-1071、2016.10
Hideaki Takayanagi, Shogo Yamada, Shota Sugahara, So Koumei, Hiroko Shibahara(2016) A Study on the Evaluation Method for Local Congestion in Pedestrian Spaces Using the Traj-Scalar Model, Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Vol.15, No.3, pp397-402, 2016.10
山田昇吾・高柳英明・柴原寛子他、Traj-Scalar法による歩行空間の局所混雑評価、日本建築学会第38回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[論文]、pp.31-36、2015.12
川勝知英子・高柳英明・柴原寛子他、家族の介護・介助にかかる移動時間・費用からみた高齢者の遠隔地介護に関する研究、日本建築学会第38回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[論文]/、pp.7-12、2015.12
Hideaki Takayanagi, Shougo Yamada, Hiroko Shibahara(2015) A Study on Understanding Pedestrian Flow Using Intermittent Recording Images(PIRI), Journal of Asian Architecture and Building Engineering, Vol.14, No.3, pp557-560, 2015.10
高柳英明・川勝知英子・柴原寛子・中村良三、渡辺仁史、家族の介護・介助にかかる移動時間・費用からみた高齢者の遠隔地介護に関する研究、日本建築学会技術報告集、第49号、pp.1177-1182、2015.10
高柳英明・栗田陽介・山田昇吾・木村 謙、自律群衆モデルに基づく広域避難シミュレーションからアプローチした滋賀県大津市における地域防災計画の検討、日本建築学会技術報告集(20)、第20巻46号、pp.1091-1096、2014.10
高柳英明・木原己人・栗田陽介、滋賀県大津市における地表面温度を 低減する「風の道」創造に向けた樹木-風環境シミュレーションと緑化 計画・植樹方法の検討、日本建築学会技術報告集、第20巻44号、pp.251-257、2014.2
栗田陽介・高柳英明・柴原寛子・山田昇吾・木村 謙、倒壊建物による道路閉塞と危険回避行動を考慮した広域避難行動モデルに関する研究、日本建築学会第37回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[論文]、pp.43-48、2014.12
Kouske Kikuchi, Atsushi Enta, Hideaki Takayanagi, Takehi Kimura, Collective Background Extraction for Station Market Area by using Location Based Social Network, Journal of Civil Engineering and Architecture, Volume7, No.3(#64), pp.282-289, Mar. 2013
高柳英明・尾崎裕次、自由歩行空間における自律型人間行動モデル構築に関する研究、日本建築学会第34回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[論文]、pp.97-102、2013.12
鈴木雅之・服部岑生・高柳英明・吉岡陽介・陶守奈津子、築年の古い公的賃貸集合住宅のDIYリフォームによる実践的研究、住宅総合研究財団研究論文集、No.33、pp.171-182、2007.3(2007年12月、都市住宅学会学会賞 業績賞受賞論文)
高柳英明・長山淳一・渡辺仁史、歩行者の最適速度保持行動を考慮した歩行行動モデル-追従相転移現象に基づく解析数理-、日本建築学会計画系論文集、No606、pp.63-70、2006.8
佐野友紀・高柳英明・渡辺仁史、空間-時間系モデルを用いた歩行者空間の混雑評価、日本建築学会計画系論文集、No.555、pp191-197、2002.5
高柳英明・佐野友紀・渡辺仁史、群集交差流動における歩行領域確保に関する研究 : 歩行領域モデルを用いた解析、日本建築学会計画系論文集、No.549、pp.185-191、2001.11
佐野友紀・高柳英明・渡辺仁史、歩行領域モデルを用いた群集交差流動における集団化現象の解析、日本建築学会第23回情報システム利用技術シンポジウム論文集[論文]、pp.157-162、2000.12
高柳英明・佐野友紀・渡辺仁史、歩行群集流の時系列立体モデルによる混雑評価研究、日本建築学会第23回情報システム利用技術シンポジウム論文集[論文]、pp.163-168、2000.12
佐野友紀・高柳英明、群集交差流動に見られる集団化現象の可視化、第6回日経サイエンスCVCシンポジウム論文集、pp29-32、2000.5、及び日経サイエンス誌、2000年10月号、pp.A-11,12(第6回日経サイエンスCVC論文コンテスト ニューフロンティア賞受賞論文)
高柳英明・木村謙・渡辺仁史、パーティクルオブジェクトを用いた3次元群集流動簡易シミュレータの構築、日本建築学会第20回情報システム利用技術シンポジウム論文集[論文]、pp.94-97、1997.12

 
 

査読なし論文
菅原将太・山田昇吾・柴原寛子・高柳英明、雑踏空間下を想定した局所混雑要因の可視化、日本建築学会東海支部研究報告集(54)、pp.413-416、2016.2
柴原寛子・菅原将太・蘇浩銘・高柳英明・木村謙 、公共空間の時間差利用と賑わいの評価に関する研究:庁舎施設を兼ねた『駅前市民空間』の空間利用計画、日本建築学会関東支部研究報告集Ⅱ(86)、pp.333-336、2016.03
川勝知英子・高柳英明・中村良三・渡辺仁史、家族による遠隔地介護を目指したテレ・ナーシングモデルに関する研究、日本建築学会関東支部研究報告集Ⅱ(85)、pp.261-264、2015.3(2015年3月、日本建築学会 第85回 関東支部若手優秀研究報告賞受賞)
川勝知英子・高柳英明・中村良三・渡辺仁史、遠隔地介護を目指したテレ・ナーシングモデルに関する研究、日本建築学会東海支部研究報告集、第53号、pp.381-384、2015.2
川勝知英子・高柳英明・中村良三・渡辺仁史、スマートデバイス等による遠隔地介護を目指した高齢者テレ・ナーシングモデルに関する研究、日本建築学会第37回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[報告]、pp.223-226、2014.12
柴原寛子・高柳英明・山田昇吾・栗田陽介、災害時避難支援のためのコミュニティ・オリエンテッドな情報拠点の配置検討に関する研究、日本建築学会第37回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[報告]、pp.167-170、2014.12
山田昇吾・高柳英明、歩行干渉の時系列分析に基づく群衆流動の交差フリクションに関する研究、日本建築学会第37回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[報告]、pp.159-162、2014.12
山田昇吾・高柳英明・栗田陽介、埒外空間における群衆流動の連続画像解析に関する研究、平成26年度日本建築学会近畿支部研究発表会報告集、pp.237-240,2014.6
山田昇吾・高柳英明・栗田陽介、群集流動状態を解析する連続間欠記録式歩行群衆流画像に関する研究、日本建築学会関東支部研究報告集(84)、pp.213-216、2014.2
池田綾子・高柳英明他、新たな「居場所」を形成しうる「窓辺」と所作の連関についての研究、日本建築学会関東支部研究報告集(84)、pp.573-576、2014.2(2014年2月、日本建築学会 第84回関東支部若手優秀研究報告賞受賞)
林田和人・遠田 敦・菊地弘祐・木原己人・木村 謙・高柳英明・渡辺仁史、LBSNを用いた駅周辺地域の類型化とその時間変化、日本建築学会第36回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[報告]、H17、2013.12
菊地弘祐・木原己人・遠田 敦・高柳英明他、LBSNを用いた都市利用者の特徴単語と都市の機能との関係抽出、日本建築学会第36回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[報告]、H26、2013.12
山田昇吾・高柳英明・栗田陽介、連続間欠記録式歩行群集流画像による群衆性状の把握、日本建築学会第36回情報・システム・利用・技術シンポジウム論文集[報告]、pp.189-192、2013.12
木原己人・高柳英明・栗田陽介・山田昇吾、街路樹の植樹デザインに関する風環境の検証に向けたシミュレーション -滋賀県大津市都心地区における風況調査を通じて-、日本建築学会近畿支部研究報告集.計画系(53)、pp.117-120、2013.6
山田昇吾・高柳英明、児童を含む群衆歩行モデルの構築とその挙動に関する研究、日本建築学会近畿支部研究報告集.計画系(53)、pp.21-24、2013.6
木原己人・高柳英明・栗田陽介、「風の道」創造に向けた街路樹デザインに関するシミュレーション-滋賀県大津市駅前通りにおける実地調査に基づく風環境の検証-、日本建築学会第83回関東支部研究報告集、pp.113-116、2012.3
菊池弘祐・木原己人・高柳英明他、ソーシャルネットワーキング・サービスを用いた都市・建築空間像の抽出 その1〜利用者背景の分析と可視化の基本的手法の解明〜、日本建築学会第83回関東支部研究報告集Ⅱ、pp.381-384、2013.3
菊池弘祐・木原己人・高柳英明他、ソーシャルネットワーキング・サービスを用いた都市・建築空間像の抽出 その2〜利用者背景の分析と駅商圏分析手法の開発〜、日本建築学会第83回関東支部研究報告集Ⅱ、pp.385-388、2013.3
遠田敦・菊池弘祐・林田和人・高柳英明他、ソーシャルメディアに投稿された記事に基づく建築空間像の解析-建築・都市防災メディアの活用方策に関する基礎的検討-、日本建築学会第83回関東支部研究報告集Ⅱ、pp.389-392、2013.3
渡辺俊・高柳英明・木村謙・佐野友紀・林田和人・川口和英・池田浩敬・位寄和久・渡辺仁史、人間行動シミュレーション研究の体系化に関する研究、日本建築学会第26回情報システム利用技術シンポジウム論文集[報告]、pp.145-148、2003.12
小森寛子・高柳英明・中村良三・渡辺仁史、無線タグシステムを利用した大規模集客施設利用者の行動特性に関する研究、日本建築学会関東支部研究報告集Ⅱ(72)、pp.161-164、2002.2
佐野友紀・高柳英明・渡辺仁史、群集流動における集団歩行領域の可視化、可視化情報学会全国講演会 (札幌2000) 講演論文集 Vol.20、No.2、pp.65-68、2000.10
高柳英明・佐野友紀・渡辺仁史、歩行群集流の時系列立体モデルによる混雑評価研究、可視化情報学会全国講演会 (札幌2000) 講演論文集、pp.57-60、2000.10

 

 
近年の卒論・修論・博士論文テーマ

 
  これからデザイン分野を目指す学生に向けて、以下の直近の卒論・修論・博士論文テーマをリストにしています。インテリアに限定せず、各メンバーの興味と探求心頼りの、多元性に溢れています。またどれも興味深いテーマであり、日本建築学会をはじめ、日本インテリア学会、都市計画学会などで順次発表しております。
 

2019SR01:古民家建築物の空間とその魅力を動画像表現する最適手法に関する研究/A Study of Optimal Method to Expess Spatial Charm of Histrical Housings
2019SR02:PdOD法を用いた都市行動性状と歩行者回遊性の分析/An Analysis of Urban Behavior and Pedestrian Transaction by Using Propotional Dividing O-D Method
2019SR03:高円寺・阿佐ヶ谷の地域特性を考慮した高架下テナントとエリアブランディングに関する研究/A Study on Area Branding Method and Underpass Tenant around Koenji and Asagaya Station
2019SR04:IoTスマートデバイス併用下における高齢者の遠隔介護・介助に関する研究/A Study of Remate Care for Elderlies by Using of IoT Remate Smart Device
2019SR05:「信楽焼」の材料物性に着目した陶磁器の廃材利用を促進させるインテリア・エレメントに関する研究/A study of Interior Elements Made of Shigaraki Potty Ware Scraps Considering their Material characteristics
2019SR06:睡眠障害を是正する居室の調光方法と照度遷移に関する研究/A study on Method to correct Sleep Disorder by Using of Lighting Control
2019SR07:都市のアーバン・エレメントを用いた人間行動分析に基づく愛着の醸成に関する研究/A Study of Social Friendliness to Urban Elements by analizing of Pedestrian Behavior
2019SR08:折板構造‐Folded Structure‐を用いた仮設居住ユニットの開発/A Design Proposal of Temporary Shelter Made of Folded Structure
2019SR09:歩行加速度による回避行動の分類と快適性評価/A Classification of Avoidance Behavior Considering of Pedestrian's Acceleration
2019SR10:仮設構築型空間ユニット『MS1*』の本設利用を拡張する手法に関する研究/A Study on Permanent Building by Using Temporary Spatial Unit 『MS1*』
2019SR11:学生女子寮の生活環境と日常行動の実態的相互作用に関する研究/A Study of Muthal Relationship between Resident's Behavior and Spatial Facilities
2019SR12:独居・内向型若年層のミニマムコミュニティ形成に寄与する集合住宅に関する研究/A study on Planning Method of Common Space of Apartment Contributing Younger's Minimum-Communit
2018SR01:ハムストリング鍛錬と身体機能向上を促す浴槽デザインの提案
2018SR02:デュアル・オムニスコープ動画像解析を用いた生活空間における高齢者・健常者の身体挙動の比較分析
2018SR03:IoT遠隔介護スマートデバイスを用いた高齢者テレナーシングに関する研究
2018SR04:商業空間・内部空間設計に特化したインテリアBIMの概算・知識ベースの構築
2018SR05:近傍視野の注意力補正と歩行者挙動の連関
2018SR06:第一種低層住居専用地域の窓灯りからみた夜間照明の地域差異に関する研究
2018SR07:BIMxデータによる商業空間デザインのVR評価方法に関する研究
2018SR08:国内外事例にみるカリフォルニアン・インテリアスタイルと色彩感性の差異
2018SR09:山手線新駅プラットフォームデザイン品川新駅「坂曲」
2018SR10:東京湾奥・新山下・京浜運河地区の潮流特性に基づいたフィッシング・ダイアグラムの構築
2018SR11:Beauty-sweet感性モデルに基づくホテルウェディング環境の創造に関する研究
2018SR12:ダイニング重視型の家族団らん空間に関する研究
2018SR13:照度・グレア効果に着目した丹後ちりめん照明に関する研究
2018SR14:周辺住民を繋ぐ奥沢オーナー併用集合住宅の建築計画
2018SR15:公開空地の利活用向上に関する研究~空間エレメントに着目した実証実験プロジェクトを通じて~
2017SR16:オムニ・スコープ動画解析を用いた歩行群衆流内の全周型回避最接近領域の指標化に関する研究
2017SR01:藺草(いぐさ)と畳素材がもたらすリラクゼーション効果に関する研究
2017SR02:学習効果を高める作業机と開口部の位置関係との要因分析
2017SR03:街区公園内の遊具を対象とした利用者間のコミュニティ形成に与える効果に関する研究
2017SR04:観光地における店舗テナント入れ替えループ現象に関する研究
2017SR05:都市型水族館を対象とした来場者の水槽前での観覧行動と観覧空間に関する研究
2017SR06:鉄道駅の人身事故等を軽減させるプラットフォームデザイン
2017SR07:アパレル市場のファストブランド化に対するヘリテージブランドの成長戦略
2017SR08:歩行者群衆流の駆け込み横断を誘発させる要因分析
2017SR09:街路樹のある都市景観の画像解析に基づく心理効果に関する研究
2017SR10:Instagram®︎の投稿画像の分析に基づくカフェ空間デザインの支援手法に関する研究
2017SR11:配置に特徴のある2商業店舗における混雑時の誘導方法に関する研究
2017SR12:駅前崖地の高低差を活用したJR田端駅周辺の再開発と街のブランディング
2017SR13:移動時間・費用からみた高齢者の遠隔地介護における地域間差違に関する研究
2017SR14:キッチン空間を対象とした現代主婦の子供の食育意識に関する研究
2016SR01:折り紙工学に基づく大型ランプシェードの研究
2016SR02:三島旧市街地における伝統的町屋の外観に着目した景観保全・再生に関する基礎的研究
2016SR03:プロジェクションマッピングを利用した3次元立体映像による学校教材を想定した卓上模型への投影技法
2016SR04:湯河原町商店街地区及び温泉場エリアにおける歩行者の誘導と活性化計画
2016SR05:都市の大型商業施設における屋上庭園の感性的魅力とその役割に関する研究
2016SR06:リラクゼーション効果を増大させるシーズナル・ライティングデザインに関する研究
2016SR07:オフィスワーカーを対象としたターミナル駅近接広場の利便性向上に関する研究
2016SR08:ファッションイメージを変化させるディスプレイ・デザインに関する研究
2016SR09:大学研究施設におけるデスクトップランドスケープデザイン
2016SR10:歩行ストレス軽減を図る雑踏空間に関する研究
2016SR11:カフェ空間における利用者の空間評価因子の差異に関する研究
2016SR12:映画館の座席配置による視界ストレスの軽減に関する研究